鈴木淳也さん

下平 真澄さん(したひら ますみ)

能登町出身、昭和62年生まれ。石川県立大学生物資源環境学部を卒業後、富山県の食品加工工場勤務を経て、能登町にUターン。

株式会社したひら(下平鮮魚店)
石川県鳳珠郡能登町字宇出津ト字5-1
TEL.0768-62-0078
営業時間(鮮魚)9:00~19:00 土曜定休 (食事)11:30~13:30、17:00~21:00 土・日・祝休
http://shitahira.com/wob23210

行商に出かけ、食事処もある魚屋さん。
能登らしい高付加価値の加工品づくりと通販に取り組む。

農業への興味から。

学生時代は、石川県立大学の生物資源環境学部で学び、経済面からの大豆の研究をしました。試験管を振るような研究ではなく、農業経済学のような分野です。大豆生産のために、経済面で補助金をどのくらいもらい、どのくらい生産できて、等級はどんなものか等です。経済学をがっつり勉強したわけではないですが、今の魚屋の商売につながるところはあります。

2009年に大学を卒業し、富山で就職しました。その会社が畑の事業に取り組もうとしていると聞き、せっかく農業系の大学を出たことを活かし、農業をしたいと思っていたのですが、はじめから農業はできなかった。半年間だけ富山のキムチ工場で働き、能登に戻ってきました。

父がはじめた魚屋のお食事処。

僕が大学生の頃に、平成18年に魚屋の父が食事の提供事業を再開しました。祖父の代でもやっていたそうです。魚屋の店の奥を改装し、飲食スペースを作りました。地域では画期的な取り組みでした。

父から、「大学が休みの連休中、手伝いに来れんか?」と連絡があり、店を手伝うようになりました。その頃、父の知り合いの紹介で、アルバイトで別の居酒屋の仕事も経験していました。そこで料理と接客に興味を持つようになり、学生の頃から漠然とですが、「30歳までに戻ろうかな」と、すでに考えていました。 結果的には早まりましたが、早くに魚をさばけるようになったので、結果オーライです。

魚屋の行商をスタート。

夏場、魚屋が暇な時期があり、冗談半分で、店でお客さんを待っているだけでなく「行商したほうがいいんじゃないか」と笑い話をしていました。始めたら、続けないといけません。魚屋が忙しくなると休むようではダメだと思い、なかなか実行はできませんでしたが、ようやく動きだしました。

輪島市町野で行商をしている店に勉強に行き、そこの見よう見まねですね。冷蔵設備の整った特注のトラックを購入し、2015年から本格的に販売を始めました。

お客さんが行商を待ってくれている。

行商の日は、火、水、木曜日の週3回。1か所には週1回訪問します。刺身や惣菜を、今日のおかずとしてあてにしてもらっていることが多いです。気を付けていることは、一人暮らしの高齢者の方でも食べやすいよう、少量にする工夫です。値段は1パック500円を超えないようにしています。行商だと特に、値札の金額が大きいと手が伸びないようです。

仕事のベースは魚屋にありますが、僕個人としては、今は行商に力を入れたい。午後3時から6時の間で1日30~40軒を回っており、もう少し時間をかければ売上も上がりそうな手応えを感じています。回数も、週4回に増やしたいところです。

魚屋として一通りのことが出来るようになるには、もうちょっとですね。行商用の魚を問屋さんから仕入れる量や、販売価格の設定は、父から任されています。 宇出津で魚屋としての仲買人は、僕が一番若手です。

ホームページ、パッケージも自作。

今、自分でホームページをリニューアルしています。昨日は半日がかりの作業でした。自社サイトでネット販売をしたいと思っているんです。Facebookを毎日マメに更新し、目に留まるようになってもらえればと続けています。

商品パッケージも、手作りできるソフトを見つけたので試してみようかと。最初は出来るだけ自分でやってみて、商品の売れ行きによってはプロに頼もうかと思っています。

自ら手掛けた、こだわりの加工品「いか極漬」。

加工品の「いか極漬」は、会員制ショッピングサイトに登録していて、販売数が伸びています。商品ネーミングは、「そのくらいの意気込みが必要だろう」という父のアドバイスで名付けました。

「味噌漬け・西京漬け」は、小規模事業者の補助金支援を受けて商品化しました。こだわりの白味噌、本みりん、純米酒で作っています。酒、本みりんは一度煮きって、冷ましてから味噌と混ぜることで、納得できる味になりました。

レンジで温めてすぐに食べられる商品も開発中です。種類はイカ、エビ、メガラス。味噌付けし、手作業で焼いて、真空冷凍した商品です。

加工品は、1から10まですべて自分でやっています。父は味見担当。料理はほとんど独学で覚えました。自分でも、よくやっているなと思いますね。

加工品のアイディアはたくさん。

地元の食文化を活かした商品を、今後もいろいろと考えていきたいです。

今は、こんか(糠)イワシのオイル漬けはどうかなと、醗酵の技を活かした商品を考えています。

あとはクジラの活用も。宇出津では、定置網に年に数回入ってしまったクジラを、すき焼きで食べる習慣があります。肉よりも高価なんですが、宇出津の人はあまり高いとは思ってないようですね。クジラは肉なので肉の加工品として既にあるような商品には、クジラの肉も使えます。身が固いのでその難しさはありますが、そこをクリアして加工し、真空冷凍できる商品を作りたいです。

能登らしい、付加価値の高い商品を目指したいです。

(2016.3月インタビュー)

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