能登町定住促進協議会

コラム

column

農業は自分に合う仕事。東京出身フリーター経由。
しいたけハウス栽培などを担当。

鈴木淳也(すずきじゅんや)さん

東京都東村山市出身、昭和63年生まれ。大学卒業後、アルバイトを経て、能登へIターン。


学生時代から能登が気に入っていた。

学生の頃から能登へは旅行で何回か来たことがあり、気にいっていました。知り合いに石川出身の人がいたんです。大学を出てからしばらくは、アルバイトで暮らすいわゆるフリーターで、気ままに生きていました。とりあえず、人ごみが嫌だったので、「能登で暮らそう」と思い、またスーツを着たくなかったので普通のサラリーマンではない仕事をインターネットで探しました。

農業インターンを見つけ、農業の経験は全くありませんでしたが、実際に仕事をさせていただいたところ思っていたような仕事内容でした。8月から半年間インターンをした後、数か月間延長し、その後4月から社員になりました。

いま、27才で、次の夏が来たら、平成28年で能登移住3年になります。

農業法人で、米、シイタケ、野菜も栽培。

米、シイタケ、サツマイモ、ネギ、カボチャ、飼料用の米などを生産しています。 体験のときの作業内容は、夏の草刈りから始まり、秋口の稲刈りの手伝い、しいたけの菌床づくり等が主でしたから、現在行っている業務にすでに近い内容でした。正社員になってからは、大型機械の運転操作の仕事が増えたぐらいですね。トラクターなどで道路を走ってもよい免許は、インターン中に取得しました。

最近はサツマイモに力を入れています。サツマイモは、干し芋に加工しています。農産品の加工品開発による付加価値化ですね。町内の直売所「おくのといち」や、Aコープなどでも販売してもらっており、人気の商品になっています。シイタケは市場に流しており、直売所でも販売しています。

勤務シフトは季節で変化する。

2週間に1回は土日休みで、そうでない土日のうち2週間に1回はしいたけの収穫に出ます。3月からは休みは日曜だけになり、田植えが始まったら土日も休みなしで仕事をします。特に稲刈り期間は集中して作業を行います。その分は、冬場にまとめて休みをとることになります。自然相手の仕事なので、メーカーのような規則的な勤務にはなりませんが、それは当然のこと。

冬場は、相対的に仕事は少ないんですが、雪が急に沢山積もると、今シーズン使っていなかったハウスが雪の重みで潰れてしまい、その始末に忙しかったです。しいたけのハウスは暖房をかけているので、雪が融けるか滑り落ちるため、潰れることはないんですが。

田舎暮らしの楽しみと課題。

仕事以外のふだんの生活としては、最近も、職場の同僚たちとスキーに新潟まで出かけました。金沢に遊びに行くこともあります。最近痛風になって一人で家の中を這いずり回った時、嫁さんがいるといいなと感じました。当面の課題はパートナーを見つけることかな。

ふだんの食事は自分で作っています。米や野菜はいろいろ手に入るので、材料費はかからずに食事が作れます。生活する上では困らないというか便利です。

一軒家に一人暮らし。

移住後の住まいは、能登に来た最初は商店街のある宇出津で住みはじめました。たまたま東村山の同級生も能登で就職し、近くにいたのでよく一緒に飲んだりしていましたが、宇出津だと農場まで少し距離があるため、通勤を考えて、農場の近くに引っ越しました。会社の人にもいろいろ探してもらい、昨年、赤崎地区の布浦集落に一軒家を借りました。一人で住んでいるので使ってない部屋ばかりですが、通勤は車で5分になり、前より楽になりました。

今後の新たな作物は?

今後の仕事ですが、ひとまず来シーズンは、稲の牧草みたいなものを作る予定です。また、せっかく町の特産である赤崎イチゴの栽培地の近くなので、イチゴ生産の話も出ています。スタッフを交えた話し合いではいろいろ出ていますが、具体的なことはこれからですね。

イチゴは米の栽培と時期的に重なる作業になるので、もし本格的にやるとなれば専属スタッフを配置しないといけません。能登町の特産になっているブルーベリーも、有望な果樹でしょう。フルーツ関係は女性がスタッフに入ってくれて担ってくれると、職場も明るくなっていいのではないかと話しています。

2016.3月インタビュー