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まっとるよ

能登町 住民メッセージ

東京に行ってわかりました。
能登町の良さ。

又木実信さん

1991年生まれ。石川県立飯田高校卒業後、北陸大学を経て金沢大学大学院に進学。在学中に「N-project 」を設立し、酒造りや農業の観点から地域活性に携わる。現在は宇出津の酒造メーカー「数馬酒造」に勤務。おもに酒造りや企画運営を任されている。

能登町にUターンしたのはいつですか?

25歳のときです。大学院を卒業した後に一旦東京で就職して、それからすぐ戻りました。

どうして地元に戻ろうと思ったんですか?

自分だからできることを大切にしたかったからです。このまま東京で働くよりも、学生時代の経験を生かして能登の酒造りを盛り上げる方が、自分に合っていると思いました。もともといつかは能登に戻ろうという思いもありましたが、在学中にお世話になった数馬社長の存在も大きかったです。

大学時代の経験とは?

「N-Project」という学生団体を立ち上げて、大学生たちで日本酒を造り、能登の農業と日本酒の魅力を発信する活動をしていました。今現在もこの活動は続いていて、様々な大学の学生が参加をしています。

印象に残っている出来事は?

米作りや酒の仕込み、ラベルのデザイン、商品設計から祭り体験や能登観光など色々と経験しましたが、一番心に残ったのは参加したメンバーの「活動を通して能登のことが好きになった」という言葉です。自分自身、地元を見つめ直すきっかけにもなりました。

なぜ、酒造りの道を選んだんですか?

もともと能登が好きなのですが、日本酒の魅力を伝えることで、能登町を元気にしたかったからです。「N-Project」を通じて、酒蔵の後継者不足や耕作放棄地の増加など、この町が抱える課題をいくつも知りました。このままでは伝統が廃れてしまうのではないかと不安になりましたが、お酒という切り口で能登のことを伝えることができるなと思いました。父が杜氏、祖父が蔵人という家庭に育ったこともあり、代々行ってきていることを自分なりにやっていこうと思いました。

目指しているものはありますか?

父も祖父も農家をしながら冬は酒造りに従事してきました。まずはその生業をしっかりと受け継ぐこと。そして能登らしい酒とは何かを自分なりの視点で突き詰めていきたいです。最終的には、お酒造りがゴールではなく、お酒を通して能登という土地のことを伝えていきたいと思っています。例えば、お酒と食との組み合わせは学びたいことの1つですが、前述したように実家が畑をやっていることもあり、うちの野菜とお酒など組み合わせるとやっぱり楽しいですし、美味しいです。お酒を通して能登を表現していけたらなと思います。

オフの日は何をして過ごしていますか?

仕込みを終えた春から夏にかけては比較的自由な時間が多いので、ヒマがあれば畑に行ったり写真を撮りに行ったりしています。

写真ですか?

子どもの頃から星を見るのが好きで、星を撮りたくて学生時代に一眼レフを購入しました。能登は街灯が少なくて、天の川が肉眼で見えるくらい本当に星がきれいなんです。最近は星の撮り方を後輩に教えたりもしています。

SNSにも投稿してるんですよね?

能登で楽しく暮らしている姿をいろんな人に見てもらいたくて、日常的な風景や星空などをInstagramにアップするようになりました。最近は「能登に帰りたい」「行ってみたい」なんてコメントも増えて、モチベーションが上がってます(笑)。

ほかにはどんなことをして遊んでますか?

県外の友達を招いたときは、能登半島の海岸沿いをぐるっと一周することが多いです。もちろんカメラを持って。見附島や灯台などお気に入りのスポットは色々あるけど、一番好きなのは地元の小学校の高台から見る景色。海が目の前にあって本当にきれいなんです。あ、最近イカ釣りも始めました。

能登のどんなところを知って欲しいですか?

正直なところ住む住まないは別にして、能登にはこんな人たちが暮らしていて、こんな文化や自然があるというのを知ってもらうだけでいいんです。もちろんその中には楽しいことばかりではありませんが、でも1度能登に来ていただいて美味しいご飯を食べて、お酒を飲んでありのままを感じて欲しいなと思います。
Instagramに写真を投稿しているのも、色々な人たちの価値観を広げられたらという思いがあります。

地元に戻って感じることはありますか?

自分が昔見ていた能登町と、今の能登町の見え方は全く違うこと。外に出たからこそ自然や文化など能登の魅力に気づくことができたし、この町をどうにかしなきゃという使命感も生まれました。「都会で良い会社に就職して暮らすのが勝ち組」という田舎特有のネガティブな思考も、こっちで暮らしていくうちに無くなりました。むしろここだからあるものを大事にしたいし、いいところたくさんあるよって地元の人たちに教えてあげたいです。

地元の友達や同僚とは上手くやってますか?

そうですね。やっぱり地元なので気の合う仲間は多いです。宅飲みを中心に月に2〜3回は酒盛り。近況報告に昔話、仕事の話に恋愛の話。たわいもない話で盛り上がっています。

ちなみに彼女はいるんですか?

じつは最近、別れてしまって…。能登町と穴水町が合同で街コンをやっている噂を聞いたので、今度友だちと行ってみようかと話しているところです(笑)。

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