家を一歩出た瞬間から「遊び」のフィールドが目の前に広がっている。この町を離れたときは都会にいけばなんでもあると思ってた。でも、意外とそうでもないんだなと。
この町の環境は「ズルイ」。あれもこれも「ズルイ」。都会の友達からそんな事を言われる。当たり前と思っていたこの環境は、実はとても特別なことだった。

学校も保育所も無くなって、この地域はこのまま終わっていくんだというあきらめムードが漂っていました。それを我々の先輩が断ち切ってくれた。
偶然が重なったのかもしれない。それでも、ぽっかりと空いていた世代のバトンは確実に受け継がれている。
じじばばたちからチヤホヤされて、子どもたちもまんざらでも無い感じ。

子供のときの祭りは、ただ参加するだけで楽しい思い出しかなかったけど、大人になってからは多くの責任を感じるようになった。松波では６月の終わりから約１ヶ月かけて、町内のあらゆる人の手を借りて祭りが作り上げられる。わが町内のために、全てを捧げる生き方ってかっこいいんじゃないかな。って思ってる。

高校の時、「能登町に観光客を呼ぶためにはどうすれば良いか」といった授業を受けるうちに、能登のことを考えるのが楽しくなって。その頃からはっきりと自分の力で地域を盛り上げたいという意識が芽生えてきました。「楽しいことは自分たちで作る」こっちに残っても楽しいことは沢山あるよ！みんなでもっしーことしよー！

外に出たからこそ自然や文化など能登の魅力に気づくことができたし、この町をどうにかしなきゃという使命感も生まれました。自分が昔見ていた能登町と、今の能登町の見え方は全く違う。それを、町を離れた同級生に知って欲しくって。酒造りの仕事も、趣味のカメラもそう、みんなにこの想いが届くと嬉しいな。