東京から能登に移住して数年目。
「なんで能登に移住したの?」と聞かれて「転職なんですよ」と答えると、「え?」と皆不思議がる。地元の人達は、移住者は起業なり地域創生なり、崇高な志を持って移住してくるものだと思って見ているようだけれど、私はそうじゃないので、なんとなく申し訳ない気もする。
前職は社会インフラを担っている会社で毎日とても忙しく、ピークの時には土日もなく、夜も遅く、しんどい時もあったけれど、仕事は面白かったしやりがいもあったから、大変だと思ったことは一回もなかったほど楽しい仕事だった。ただ、この先あと数十年今のペースで体力的にもこの仕事はできないだろうな、もし別の仕事をするなら今のうちなんだろうな、もし次仕事を探すことになったら、その時は東京以外の場所で今とは全く違う年代関係なく長く続けられる仕事に就いて見たいと「なんとなく」考えていた。流行の言葉でかっこよく言えば、ワークライフバランスを考えた、ということになるのかもしれないけれど。
その後、本格的に転職と地方に移ることを考え始めて、いろんな地域を訪問させてもらって、そんな中、能登定住交流機構の方のコーディネートで能登に来てみて、能登はすごいなと思った。
ここに住んでいる人たちにとっては当たり前かもしれないけれど、堤防のない海岸線を車で海を見ながら走れることや、海の水のきれいなこと、高い山が無い分空が近いこと、朝獲れた野菜や魚がその日の内にお店に並ぶから何を食べても新鮮で美味しいこと、人口が少ないからこその町のスカスカ具合がちょうど良いこと(褒めてます)、半島だからこそ山と海の距離がちょうどいい距離にあること、海と山の生活の絶妙な違いと各集落で風習が少しずつ違うこと、それらすべてが他の地域にありそうでない、能登のすばらしさで、私はそれにすっかりやられました。
ここで生活をしたいと思った。
「皆さん、能登はすごいところなのですよ、本当に」その後、運のいいことに、活気のあるすばらしい人たちに出会えてその会社にお仕事が決まって能登町に移り住むことが決まって、少し大きめの山のお家も借りられることになって、能登の自然の中での贅沢な生活を始めることができました、とても満足しています。
能登に来て、たくさんの人に助けてもらいながらの生活ですが、今の時代、なんでも仕事にしようと思えば仕事にできるし、生活だってなんとでもなるもんだ、と、改めて思いました。
一つ能登に来て絶対に良かったこと、それは風邪をひかなくなったこと。
心身ともに健康な毎日です。
いったりあーん:能登の大好きなイタリアンのパスタ、うまし
さヴぁ:一番好きな魚、寒鯖の美味しさはどんな魚にも負けません
さざえ:生きてるさざえは、プレデター
なつ:能登の夏は畑
ゆき:お正月の一幕、雪で初泳ぎした日
柳田スタンダード:自宅、10畳間が4つもあります、it’s a Yanagida standard